月の裏側を見てみたい。

「札幌の家庭教師ポプラ工房」共同代表 横山の雑記

「国語入試問題必勝法」は使えるか?

学生時代、部屋を暗くして

ジャンクショップから安く買ったり
粗大ゴミの日にゴミ捨て場から拾ってきた
スピーカーやアンプから流れてくる
ジョンコルトレーンの短くてはかない人生に自分を重ねて(た振りをして)
小さな灯りをつけながら読書をするのが好きだった。

その電気スタンドもゴミ捨て場から拾ってきて磨いて使った。


決して、苦学生ではなかったし、ある程度ほしいものは手に入ったし、
バイト三昧だったから、学業の成績はともかく
経済的には恵まれてはいたほうだとおもうのだけど、
まだ、使えるものが、
落ちているとつい拾ってしまうのが、その頃の僕の趣味の一つでもあった。

暗闇の中で読むものが、
なにかしら、モームとかサルトルとかそんな感じのものだったらそれこそかっこいいのだろうけど、そこはどうも難しくて手に負えない。
ずいぶんはまっていたのは
清水義範」と「景山民夫」だ。
部屋の本棚には、両作者の本がずらり並んでいた。

清水義範パスティーシュ小説という新分野?でのパロディ感が大好きだった。
景山民夫は、放送作家でもあったからだろうけどいわゆるギョーカイの話もあり、なにかしら、憧れの大人の世界を身近に見せてくれるエッセイが好きだった。

その中で、もう20年も読んでいないのだけど、いまだに覚えているのが「国語入試問題必勝法」という小説の中にあった、数々の手法。
これを、実は塾の講師をやっているときにちょっとだけ当てはめてみたら、結構有効だったことを覚えて、中学生と盛り上がったことをおぼえている。あの頃の彼らはいま何をしているのかな?

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多くの中高生、そして親、国語をおろそかにする。
ところが、この国にいる限り
どの教科も国語で考えなくてはいけないことを忘れている。

「数学や理科の文章題が苦手です。」
「英語の長文問題が苦手です。」
そういう子たちも、文章題が苦手なのではなく
国語が苦手なのかもしれない。

まずは問題の主旨を整理することを
訓練するとよいとおもう。

この小説は、受験を大いに皮肉ってはいるが、
今読んでも時代はあまりずれていない。
そして、必勝法に対するエッセンスの面白い部分は、
パロディとはいえ実際にも「使える」。

年末年始、久しぶりに小説を読んでスマホ依存生活を反省して、思い出した昔のこと。
(しかし、昔の黒歴史はあまりもう思い出したくない。)